CBD(カンナビジオール)の基礎知識 | CBDとは?THCとは違う?期待される効果効能や使い方を紹介
今、世界中で注目を集めている「CBD(カンナビジオール)」は、リラックス効果や不眠の緩和、免疫力UP、神経保護、鎮痛作用など、様々な作用が期待される成分として、ここ日本でも認知度が高まりつつあり、愛用される方も増えてきています。
CBDは麻(ヘンプ)から抽出される成分ですが、誤解のないようまず最初にお伝えしたいことが「CBDに違法性は一切無いのでご安心ください」ということです。
ここでは、
- CBDとは具体的には何なのか?
- どんな効果や効能があり副作用はあるのか?
- 一般的なCBD製品の種類
- ECS(エンドカンナビノイドシステム)との関係
など、CBDに関する基本的な知識についてまとめてみました。
CBDに興味がある方や、初めてCBD製品の購入を検討されている方などのご参考になれば嬉しいです。
CBD(カンナビジオール)とは?
CBDとは「カンナビジオール(CannaBiDiol)」の略称で、医療・健康・美容など、世界中の様々な業界で注目を集めている成分の1つです。
最近ではそんなCBDを含む製品が続々と発売されており、日本国内では楽天市場をはじめ、Amazon JapanでもCBD製品の販売が解禁になるなど、大手ECサイトでも人気や注目度が急上昇しています。
まずは「CBDとは何なのか?違法性は無いのか?」といった基本的な知識について解説します。
麻(ヘンプ)に含まれているCBD
CBDは麻(ヘンプ)に含まれる「カンナビノイド」と呼ばれる成分の1つで、日本では成熟した大麻草の茎や種子から抽出されたCBDが原料として使用されます。
時々、CBDについて「キマる!」「ハイになれる!」などと謳っている情報サイトも見受けられますが、CBDにそのような効果はありません。精神作用はもちろんのこと、中毒性や依存性も一切ありませんのでご安心ください。
CBDは合法なの?日本での違法性は大丈夫?
大麻草と聞くと、「本当に違法ではないの?」と心配されるかもしれませんが、正しい方法で抽出したCBDに違法性はありません。
厚生労働省のホームページにも、
「大麻草の成熟した茎や種子のみから抽出・製造されたCBD(カンナビジオール)を含有する製品については、大麻取締法上の「大麻」に該当しません(厚生労働省 麻薬取締部「CBD(カンナビジオール)を含有する製品について」)」
と記載されています。
このように日本の法律上で、正しい方法で抽出されたCBDは法律で定められた「大麻」には該当せず、製品として流通・販売が認められています。
きりんやで取り扱っているCBD製品についても、安全性を証明する第三者機関の検査で合格した原料のみを使用し、所定の手続きを行った上で販売を行っております。
違法なのは「THC」と呼ばれる成分
大麻に含まれるカンナビノイドは数百種類存在し、大きくCBDとTHC(テトラヒドロカンナビノール)に分けられます。
先述した通りCBDに違法性はありませんが、日本で違法とされているのはTHCです。
THCには、いわゆる「ハイな状態」へ精神を導く作用があるとされており、さらに中毒性や依存性も強いため、日本では違法薬物に分類されています。同じカンナビノイドでも、CBDとTHCは全く異なる成分ですのでご注意ください。
CBDに期待できる効果・効能は?
これだけ世界中でCBDに注目が集まっている理由、それは人間の身体の健康維持や改善、そして美容にも効果が期待できると言われているからです。
世界各国の大学や研究所でCBDが持つ効果についてさらなる研究が進んでおり、WHO(世界保健機構)が2017年に発行した報告書の中でも「乱用の可能性や害、依存の危険性はない」ということが確認されています。(WHO・ECCD「カンナビジオール(CBD) 事前審査報告書」)
ここでは、CBDを体内に摂り入れることで期待できる効果・効能についていくつかご紹介していきます。
ストレス緩和(リラックス効果)
CBDは、私たちの細胞にある「カンナビノイド受容体」に対して反応することで、心身のバランスを整え、ストレスの緩和やリラックス効果を期待できます。
忙しい現代では、誰でも少なからずストレスを抱えているものと思います。ストレスからくる不調をそのまま放置することにより、うつ病や不安障害などの精神疾患を引き起こしてしまう恐れがあります。
精神疾患だけでなく、過度のストレスは様々な病気の原因になる可能性もあるため、健康維持のためにストレス解消は必要不可欠です。
運動をする、音楽を聴く、美味しい食事をする…など、ストレス解消方法はいくつもありますが、日常生活に取り入れやすいCBDの摂取習慣は、忙しい現代人にとってストレスケアの味方だといえるでしょう。
運動パフォーマンスの向上
CBDには緊張を緩和させる作用が期待されており、さらに筋肉の炎症や損傷をコントロールする免疫系にも作用するため、運動パフォーマンスの向上にも繋がります。
例えば、スポーツ選手の運動パフォーマンスを最大限発揮するためには、交感神経の活動を高めるノルアドレナリンの分泌が必要不可欠です。
しかし、過度の緊張状態によってノルアドレナリンの分泌量が減ることで、本来の実力を発揮できなかったり、思わぬ怪我の原因になることもあります。
そういった時にCBDを摂取したり、CBDが含まれるオイルやクリームなどを疲労した筋肉へ直接塗ることで運動パフォーマンスが向上すると言われています。
不眠の緩和(睡眠障害の改善効果)
CBDに期待されるストレス緩和やリラックス効果、不安軽減などの作用により、不眠の緩和、つまり睡眠障害の改善にも効果が期待できます。
不眠症や睡眠障害改善の対策として、睡眠導入剤を処方してもらうケースも多いかと思いますが、睡眠導入剤には薬剤耐性や常習性などのデメリット、入眠時幻覚や悪夢、夢遊病、頭痛、疲労など、様々な副作用のリスクが伴うこともあります。
一方で、CBDは植物由来の薬理成分であり、薬ではないため、日常的に体に摂り入れるものとして安心してお使いいただけるというメリットがあります。
もちろん「薬よりも必ずCBDが良い」と簡単に言い切る意図はありませんが、CBDも睡眠に関するお悩み解決の方法の一つとして覚えておいていただくと良いかもしれません。
その他の期待される作用は?
- 免疫機能UP
- 鎮痛
- 抗炎症
- 抗酸化
- 神経保護
などの作用も期待されており、現在でも世界中の数多くの機関においてCBDの効果や効能について研究が行われています。
今後の研究によっては、新しい効果・効能が発見される可能性も十分にあります。
CBDに副作用はある?
CBDは薬とは異なるため、依存性や中毒性はありませんが、「CBD摂取によって、健康被害や副作用はないの?」「もしCBDに副作用があるんだったら、摂取を控えたい」と、気になる方もいらっしゃるかと思います。
ここでは、WHOの報告をもとにCBDの見解について解説します。
WHOによる報告
WHOによる報告では、依存性はもちろん、CBDに健康被害を与える副作用は無いと2017年に見解を示しています。
ただしCBDを使ったエビデンスが少ないことから、あくまでも「可能性」の域を超えていないとも発表しています。
またWHOの見解が発表された翌年2018年には、アメリカのFDA(食品医薬品局)でCBDを主成分とする薬剤の開発と販売を承認しています。
副作用ゼロとは断言できない
WHOの見解とFDAの承認で、CBDの安全性が世に広まりましたが、実際のところ副作用ゼロとは断言できないのが現状です。
CBDを世界で初めて承認したのがカナダで、それが2005年です。
そこから現在(2022年9月)まで17年しか経過していないため、まだまだエビデンスが少ないと言わざるを得ません。
実際にFDAでは健康維持や美容目的でのCBD摂取は推奨しておらず、妊娠中や授乳中の女性への摂取は避けるよう見解している事実があります。
このことから、現時点で判明していない副作用がある可能性もゼロでは無いのが現状です。
CBDの種類
CBDの種類について調べていると、「アイソレート」「ブロードスペクトラム」「フルスペクトラム」などの言葉を頻繁に見かけます。
これらはCBDにおける製造方法を表した言葉で、CBD製品に明記されています。
ここでは、これらCBDの種類について解説していきますので、CBD製品を選ぶ際の参考にしてみてください。
アイソレートとは?
アイソレートとは、麻に含まれている400種類以上の成分の中から、CBD成分だけを抽出する製造方法のことです。
アイソレートのCBD製品は、純度99%のCBD成分で構成されており、もちろん違法成分のTHCは含まれていませんのでご安心ください。
複数の成分を摂取することで得られる相乗効果はありませんが、CBD成分だけということで薬物反応に細心の注意を図るプロアスリートから支持を集めています。
ブロードスペクトラムとは?
ブロードスペクトラムとは、CBD成分のみで構成されたアイソレートとは異なり、ミネラルやテルペン、そしてCBD以外のカンナビノイド成分(THCは除く)などを含んだCBDの製造方法です。
複数の成分が作用し合うことによって相乗効果を高める「アントラージュ効果」が期待されています。
またブロードスペクトラムを使った製品では、麻の持つ特有の苦味や風味が出やすいため、ストレスケアやヘルスケアだけでなく、タバコなどと同じように嗜好品として愛用する人も多くいます。
フルスペクトラムとは?
フルスペクトラムとは、「THCを含む」すべての麻の成分を残す製造方法のことで、高い相乗効果を得られるのが大きな特徴です。
ブロードスペクトラムはTHCを含むため、「ハイ状態」へ精神状態を導く作用もあります。
しかし、許容されるTHCの含有量には各国で規制があり、アメリカでは0.3%以下となっています。
前述した通り、日本においてTHCは違法成分です。たとえ0.1%であっても、THCを含むフルスペクトラムのCBD製品の所持・使用は禁止されていますので、「フルスペクトラム」と記載された製品を購入しないようご注意ください。
個人輸入も違法ですので、日本国内に住んでいる限り、絶対に購入してはいけません。
CBD製品の種類はどんなものがあるの?
CBDは国内外のメーカーから様々な製品が販売されており、日本でよく見かける製品としては「CBDオイル」「CBDベイプ」「CBDグミ」の3種類が挙げられます。
それぞれのCBD製品によって、摂取方法や効果の具合、味などに違いがあります。
ここではCBD製品の種類についてそれぞれ詳しく解説していきますので、CBD製品を選ぶ際の参考にしてみてくださいね。
CBDオイルとは?
CBDオイルは、CBD原料をMCTオイルやヘンプオイルなどのキャリアオイルに溶かした製品です。
CBDオイルの中でも、飲用する食品タイプのオイルは「舌下(舌の裏)摂取」「経口摂取」、肌に塗布する化粧品タイプのオイルは「経皮摂取」と摂り入れる方法が異なりますので、購入の際は「食品タイプなのか、化粧品タイプなのか」を確認してくださいね。
◆CBDオイルの使用方法について
一般的な使用方法である「舌下摂取」は、スポイトを使用して舌の裏に適量のCBDオイルを垂らし、しばらくの間(30秒〜1分間ほど)そのままの状態を維持して吸収させます。
舌の裏には毛細血管が集まっているため、効果を感じるまでの時間が比較的短く、早ければ30分ほどで体感が出始め、2~4時間ほど持続するとされています。
「経口摂取」では、食事や飲み物に混ぜたりすることで、消化器官を経由して吸収します。
経口摂取は効果が出るまで1時間ほど必要ですが、持続時間が4~6時間ほどと長いのが特徴です。吸収力をさらに高めるために、脂質が多く含まれる食事と一緒に摂るのがおすすめです。
最後に「経皮摂取」は、肌に直接CBDオイルを塗る方法です。効果出るまで最大で2時間ほどかかることがありますが、持続時間は4~6時間ほどなので経口摂取とほぼ変わりません。
CBDベイプとは?
CBDベイプとは、加熱式電子タバコのデバイスにCBDリキッドカートリッジを装着し、加熱で発生した水蒸気からCBD成分を吸入する製品です。
ご自分で用意した電子タバコデバイスに別売のリキッドカートリッジを付けるタイプと、本体とリキッドが一体化した使い捨てタイプがあります。
水蒸気を直接肺から取り込むことで短い時間で体感を得やすく、身体全体にCBD成分が運ばれていくため、高い効果を得やすい製品です。
CBDベイプは様々なフレーバーが販売されており、甘いフルーツ味や爽快なメンソール味、苦味のあるタバコ味など、ご自身に合った味を選びやすいのもメリットの一つです。禁煙したい方にもおすすめの製品です。
CBDグミとは?
CBDグミとは、グミにCBD成分を含ませた製品で、おやつ感覚で気軽にCBDを摂取できることが特徴です。
原材料としては通常のグミと変わらずゼラチンや砂糖などが使われており、フレーバーも様々なものが販売されています。
少量で販売されていることもあるため、ビギナーの方もトライしやすく、リピーターも多いのがCBDグミです。
CBDとECS(エンドカンナビノイドシステム)の関係
CBDが注目を集めている理由の1つに「ECS(エンドカンナビノイドシステム)」との関係が挙げられます。
ECSは私たち人間が生きていく上で欠かせない、非常に重要な身体のシステムです。
このCBDとECSの関係を知ることで、決して大袈裟ではなく「CBDが人類を救う」と言っても過言ではありません。
ここでは最後に、ECSとは何なのか?そしてCBDによって何をもたらしてくれるのかについて解説していきます。
ECSとは?
ECSとは「EndoCannabinoid System(エンドカンナビノイドシステム)」の略称で、日本語では「身体調節機能」と言い、私たち人間が生命活動を行う上で欠かせない基本的な生態系機能のバランスを保つ役割があります。
「認知・記憶」「食欲・代謝」「神経保護」「体温調節」「免疫調整」など、人間の体は、私たち自身が意識せずとも、健康な状態を保つように働いてくれており、これはECSが正しく働いてくれていることで維持されています。
実は私たちの体内でも「内因性カンナビノイド」という物質が作られていますが、ストレスの蓄積や年齢を重ねるごとに減少していきます。
カンナビノイドが不足した状態は「カンナビノイド欠乏症」と呼ばれ、それによってECSが十分に働かなくなってしまうことで、様々な病気や疾患を引き起こす原因になると考えられています。
CBDでカンナビノイド欠乏症の改善
CBDはカンナビノイドの中で「フィトカンナビノイド(植物性カンナビノイド)」に分類されます。
体内で不足してしまったカンナビノイドを補うためにCBDを摂取することで、「カンナビノイド欠乏症」の緩和、そしてECSの正常な働きを取り戻すことで、心身の不調を整えることが期待されています。
CBDは対症療法ではなく、私たちの心身を根本から整えていく成分であることが、様々な分野でCBDが注目されている大きな理由のひとつです。
CBDの基礎知識まとめ
今回は、CBDとは何なのか?THCとはどう違うのか?またカンナビジオール(CBD)の効果や効能、CBD製品の使い方などについて詳しくご紹介させていただきました。
CBDは麻(ヘンプ)に含まれている成分ではありますが、「ハイ状態」へ精神状態を導くTHCとは異なり、違法成分ではありません。
CBDにはストレス緩和(リラックス効果)や運動パフォーマンスの向上、不眠の緩和(睡眠障害の改善効果)、さらに免疫機能UPや鎮痛など、様々な効果・効能が期待されています。
「眠りが浅く熟睡できない」「心身ともにリラックスしたい」「ストレスが溜まっている」「生活習慣の乱れが気になる」などのお悩み対策に、ぜひCBDを試してみてはいかがでしょうか?
※CBDの作用・体感には個人差があります。